小田原市の無形民俗文化財にも指定されている「曽我別所の寿獅子舞」をいまに伝える「曽我別所寿獅子舞保存会」(二見宏会長)はこのほど、創立70周年の記念誌を発刊した。同会関係者は「これからも地元の伝統芸能を継承していきたい」と熱意を語る。
曽我別所に伝わる貴重な芸能として、1998年8月、市の無形民俗文化財に指定された「曽我別所の寿獅子舞」。30〜90代の会員44人からなる同保存会が年間20回ほど、市内外の式典や学校の文化祭、賀詞交換会、小田原梅まつりで舞を披露するなどし、継承している。
「70周年を契機に、これまでの活動を記録と記憶に残しておきたい」(二見会長)と、同会はA4判、約40頁の冊子に、獅子舞の由来をはじめ、保存会の歴史や出演記録、関係者らの思い出話などをまとめた。
誌上では保存会が正式に結成された1950年以前の同会のモノクロ写真や、数々の舞台出演時の様子、練習風景などのカラー写真も掲載。「ヒョットコ面」などを付けた村人役の演技や、横笛、太鼓などお囃子の様子も捉えている。200部発行し、すでにほとんどを配布し終えたという。
獅子舞の復活
同会によると、この獅子舞は江戸時代中期に誕生したとみられ、以後曽我の里に伝えられてきた。ただ、昭和初期に入ると次第に衰退し、戦時中は中断を余儀なくされた。
終戦直後、全国的な演芸文化の再興に伴い、46年に曽我の先人たちの手により復活。地元農家の有志12人で稽古に励んだ。49年に横浜で日本貿易博覧会が開催された際に出演するなど、数々の大舞台で舞を披露して実績を積み、復活から4年後、保存会が正式に結成された。先人から技術を受け継ぎ、30年にわたり獅子頭を担当している神尾武徳さんは「獅子舞はとても奥が深く、30年続けてもまだ未完成。いまも表現力の向上に努めている」と語る。
勇壮な舞に加え、笑いも誘うユニークな獅子舞で人気を博す同会だが、コロナ禍の影響で昨年2月を最後に舞台での舞を自粛している。二見会長は「残念だけど、しょうがない。コロナ禍が収束したら寿獅子舞を再開し、楽しみにしている多くの人に喜んでもらいたい」と話した。
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