小田原市と南足柄市で民家を活用した高齢者介護福祉サービスを展開する潤生園(社会福祉法人小田原福祉会・時田佳代子理事長)。「空き家」の解消にも一役買っており、地域再生モデルとして注目されている。
南足柄市に開所した小規模多機能型居宅介護施設「みんなの家いいざわ」は、2年ほど空き家になっていた築50年超えの民家を活用。スプリンクラーや空調設備、手すりを取り付けるなどした以外は、ほぼそのままの状態なのが特徴だ。時田理事長は「家族が過ごした家や大切にしてきた家財等を残したい家主。一方で安心できる環境を必要とする利用者。それぞれの思いに応えるのがこの施設」とする。
空き家活用のきっかけは、小田原市穴部にある特別養護老人ホームでの出来事だった。認知症を患い落ち着かないことが多かった利用者が外出先で立ち寄った民家で、穏やかな表情を見せる場面があったという。時田理事長は「当時は世間で認知症への理解が得られていなかった頃。業務にかかわる中で、我々が利用者の過ごす環境の大切さを学ばせてもらった経験は大きい」と振り返る。
「利用者の環境」に着目し、1997年に空き家活用の第1号としてデイサービス「やすらぎの家」を小田原市久野に開所した。その後「普段の暮らしの延長線上にあるような場所」を目指し、空き家を活用した施設を小田原市で7つ、南足柄市で3つの拠点で展開している。
世代間交流が減りつつある現状を踏まえ、今後は地域のコミュニティースペースとしての役割等も踏まえた施設の展開も視野に入れる。時田理事長は「空き家を皆で活用できるような社会をつくっていけたら安心だし、その方が居心地も良いと思う。地域の力になれれば」と話していた。
同法人は昨年4月に、県西地域で初となる「居住支援法人」に県から指定された。介護事業のほか、住まいを必要とする一人暮らしの高齢者や外国人などへの賃貸住宅入居に係る情報提供や相談、見守り等の支援にも無償で取り組んでいる。
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