アサヒグループホールディングス株式会社は2月15日、南足柄市怒田の神奈川工場など2工場を2023年1月末で閉鎖することを発表した。市場動向を踏まえ、生産・物流拠点の再編で効率化を推進するもの。
神奈川工場は02年、中長期的なビール生産・供給体制構築の一環として、市街地化が進んだ東京工場の機能を移転し、最大消費地である首都圏への新たな供給拠点として、食事を楽しめるビール園を併設したビール工場として建設。「アサヒスーパードライ」「クリアアサヒ」といった製品を製造してきた。
また、アサヒビールファン獲得を目的に、製造工程を紹介する工場見学者も受け入れ、03年には約18万人、21年に終了するまで累計で250万人が来場するなど、南足柄市を代表する観光スポットでもあった。
同社によれば、生産・物流拠点の再編による最適化はグループ全体で常に検討していた課題。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で市場変化が加速したため、21年から複数のシナリオを検討し、対象工場等を具体化。先の取締役会で正式決定したという。神奈川工場と同時期に愛媛県西条市の四国工場の閉鎖なども合わせて発表されている。神奈川工場勤務の79人を含め所属社員はグループ社内での配置転換や再就職支援サービスなどを提供。工場跡地は売却する方針だが、具体的な売却先やスケジュールについては現時点で未定だという。
同社による操業終了の発表を受け、南足柄市の加藤修平市長は「大変残念な思い。操業して20年の間、本市の産業振興やまちづくりに多大なご貢献を頂いたことに、深く感謝申し上げます」と話している。
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