明治期に活躍した黒田長成侯爵の旧別邸で国有形文化財に登録されている「清閑亭」(小田原市南町1の5の73)の一般公開が3月で終了する。
1906年に建てられた清閑亭は2008年から市の所有となり、小田原の邸園文化を市内外に伝えてきた。現在はNPO法人小田原まちづくり応援団が建物見学や文化イベント、まち歩き企画などを通じて観光散策の拠点として運営。コロナ禍以前は年間2〜3万人が訪れていた。
同法人理事で清閑亭館長を務める渡辺剛治さんは建物の利活用について「公開終了は少し残念な思いもあったが、市が頑張って維持管理を継続した投資の期間から、次のステップに向かうターニングポイントだとも感じている」と理解を示す。
市は今後、「食」を通じた歴史文化などの発信拠点として飲食事業の施設オープンを目指しており、民間事業者と連携して整備に関する協議を進めている。
同館では3月27日(日)まで、小田原箱根にまつわる寄木細工や漆器などの若手木工職人の作品展「第14回いぶき展 WE LOVE清閑亭」が開催されている。午前10時から午後4時、入館は無料(火曜日休館)。
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