箱根観光促進CD『箱根四季のうた』をプロデュースした 若松 宗雄さん 箱根レコーズ プロデューサー 82歳
「発掘魂」箱根でも
○…箱根の自然が気に入り、大平台に別荘を構えて25年。2009年には改装し旅館「箱根上の湯」を開業、昨年は1階に登山電車のスイッチバックが見えるカフェをオープンした。「箱根の空気は神秘的で、心が健全になる」と和やかに笑う。この春、名所名跡を伝える箱根観光促進CD『箱根四季のうた』をプロデュース。箱根応援ソングとしては、20年の箱根復興CD『HAKONE駅伝讃歌―青春の襷』に次ぐ2作目で、売上の一部を町に寄付する。
○…歌手の松田聖子さんを発掘し、育てた敏腕音楽プロデューサーとして知られる。1969年にCBS・ソニーレコード(株)(現(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント)に入社。営業の腕を買われ1年半で広島営業所の所長に。制作管理、宣伝部門を経て、プロデューサーとして活躍した。なかでも松田聖子さんとの出会いは衝撃で、カセットテープに収録された歌声を何度も聴き返したという。「人気商売だから絶対はないが、売れると確信した」。デビューを反対していた父親を1年かけて説得し、上京後は親代わりを務めた。当時、周囲からは「売れないだろう」と言われたが、オリコンで24作品連続1位を獲得する偉業を遂げた。
○…80歳を超えた今も、CD制作、アーティストのマネジメント、旅館経営、YouTube配信と大忙しだ。自宅がある港区と行ったり来たりの生活だが、健康の秘訣は、毎朝1〜2時間かけて行う呼吸法と血管マッサージだという。
○…「箱根、小田原には、地元の人が作った面白い曲がいっぱいある。芸術、娯楽を発信していけたら」と目を輝かせる。エネルギーは底知れず。持ち前の発掘魂は、箱根でさらに涌き上がるのかもしれない。
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9月28日~11月5日