高齢社会をよくする女性の会 全国大会in小田原の実行委員長を務める 時田 佳代子さん 小田原市久野在住 74歳
満足感をもって歳をとる
○…超高齢社会において老若男女すべての人が豊かに生きていくための提言をする「高齢社会をよくする女性の会」。全国大会を小田原に初めて誘致した。11月6日(日)には一般参加も呼び掛け、基調講演とシンポジウムを開催。「未だ経験したことがない人生100年時代。誰もが支え手になり、支えられる人になる。このまちで皆と共に向き合いたい」
○…高齢者介護福祉サービスを展開する潤生園の理事長を務める。創業者の父親の「人間の尊厳を大切にしていく場所をつくりたい」という遺志を継ぐ。まもなく「団塊の世代」が全員75歳を迎える。「本番はこれから。人材不足が進む中、地域の世代間で助け合う社会を築いていかなくては」と話す。そのためにも、「個としての自分」をどのようにつくるか、地域でどのように生きていくかに着目。運営する施設でも、地域とのつながりを大切にしている。
○…「働き者だった」という両親の影響で、自立心は自然と身に付いた。小田原城内高校を卒業して早稲田大学に進学。都内のアルバイト先で出会ったジェノベーゼのパスタに感動し、卒業後に小田原に戻ると自宅の1階を改装してイタリアンレストランを開業した。両親は猛反対したが、「断固として曲げなかった」という。長女を出産する数日前ですら夢中で厨房に立っていた。
○…3店舗を展開する人気店に成長したが、「本当に自分がいるべき場所なのか」と自問自答するように。悩んだ末、30年続けた店を閉じ、54歳で介護福祉の仕事に転身。「家庭のことも、仕事のことも、プラスのメッセージを送りたい。そのためには、自分自身が明るく、満足感をもって歳をとりたい」。やわらかい笑顔に、一本通った意志の強さを感じた。
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