小田原寺子屋スクールIIの代表理事を務める 小嶋 琢さん 小田原市酒匂在住 53歳
自分の経験、誰かのために
○…各界で活躍する人を講師に迎え、社会に出る子どもたちが「生き抜く力」を掴む学び場づくりに力を注ぐ。小学生から88歳までが通っている寺子屋の活動はライフワークときっぱり。「未来を担う子どもたちが自分自身を受け止め、社会や人と向き合う力をつける支援をしたい」と温かいまなざしを向ける。
○…生まれも育ちも酒匂。自然に触れる機会が多く「地球環境を守りたい」と技術者を志し、東京理科大学理工学部に進学。塾講師などをしながら学業に励み、卒業後は重工業界へ。国内外の環境と液化天然ガス受入のプラントのプロジェクトに参加した。その後人事や人材開発、現在はキャリア支援を行う。2月に出版されたキャリアに関する学術書の翻訳にも携わった。「技術系も育成も大切に思う自分の軸。知見とつながりを誰かのために生かせれば」
○…10年程前に先代のスクールに足を運んだことが活動のきっかけ。講師の経験談や思いを聞いて世の中のできごとの背景を知り、「ものごとを深く考えるきっかけになった」。当時中学生の子どもと訪れ、受講後に語り合うことも。「普段とは違う真面目な話ができる貴重な機会だった」。そんな中、主催者の高齢化による閉校の知らせを聞き、「続ける人がいなければ自分がやる」と2020年、名前と先代の思いを引き継ぎ、小田原高校時代の同級生と再び立ち上げた。
○…参加者に「主体性も養って欲しい」と、高校生や大学生に講師との打ち合わせやポスター作製といった社会経験できる場も提供。「大変なことも惜しみなく見せます」と笑う。活動4年目を迎えるこの春は、学生によるホームページを公開予定。また若い子育て世代向けの企画など、構想は膨らむばかりだ。
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