小田原史談会の会長を務める 青木 良一さん 小田原市早川在住 73歳
続けることが力になる
○…1955年の発足以来、小田原を中心に郷土の歴史を学び、先人の歩みを後世に伝える活動を続けている「小田原史談会」。4年ほど前から会長を務める。会員の研究発表の場とした会報の発行と史跡巡りなどに加え、最近は会員間で誘い合い、グループを結成して興味のある分野を探求する活動も活発に。「自分たちが面白いと思い、『この指とまれ』と積極的に動くのが今のスタイル」とうなずく。
○…早川で生まれ育った。歴史に興味を持ち始めたのは小学生のとき。「立派な理由は無いけれど、卒業文集に『考古学者になりたい』と書いたことを思い出した」と笑う。中高時代は柔道で汗を流し、小田原高校卒業後は中央大学法学部へ。卒業後は家業のミカン農家を手伝い40代からは約20年、看護学校などで法学を教えた。「難しいことを教えるというより、分かってもらうようにした」と話す。
○…史談会には40年ほど前、2回り近く年上の”近所のおじさん”が「興味を持っているなら」と、先に会費を払ってくれていたことがきっかけで入会した。近年は小田原で活躍した戦前の郷土史家、片岡永左衛門の日記の解読をはじめ、拓本づくりに力を入れている。また「みんな能力がある」と会員の経験や知識を生かした企画など、気軽に参加しやすい環境にしている。
○…そば打ち、ミカン山に巣箱を設置して採蜜など趣味も多い。友人夫婦と2003年に刊行した主に歴史・民俗・文学の雑誌『扣之帳(ひかえのちょう)』は、1月で78号に。また姉と双子の弟の家族やそれぞれの日常を写真とコメントで弟と一緒に作る新聞は、約8年で3200号を超えた。「続けていくことが大事。50、80位やっていくと、1つの力になっていくのかな」
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9月28日~11月5日