真夏の日差しが降り注ぐ小田原市石橋の畑で、8月6日にブドウの収穫が行われた。
濃い紫色の小さめの果実は、前小田原市長の加藤憲一さん(59)らが中心となり活動する「小田原ワインプロジェクト」のメンバーらが栽培しているワイン用品種「メイヴ」。2020年12月から耕作放棄地だった場所を開墾し、約700本を植樹。現在畑は約1・3ヘクタールまで広がり、約1千本を農薬を使わずに育てている。昨夏に初めて本格的な収穫を行い約72kgの果実はボトル56本分のワインとなった。
今年の収穫には約50人が参加。ハサミで房を切り落し、傷がついたり枯れたりしている実をひとつひとつ丁寧に取り除いていった。
プロジェクトに初期から参加している70代の男性は「今年は、2年前にこの畑で挿木した”小田原生まれ”の実が初めて収穫できた。うれしいですね」と日焼けした顔をほころばせた。加藤さんは「開墾から始めて、ここまにでになったのは皆さんがやってくれたこと。凄いですよね」と、一緒に汗を流してきた仲間をたたえた。また果実を1粒口に含み「去年より甘い。ワインも今年の方が味がいいと思う」と笑顔を見せた。
収穫した約250kgのブドウはその日のうちに長野県のワイン醸造所に持ち込まれた。半分はヌーヴォーとして9月末ごろ、もう半分は半年ほど貯蔵してから出荷される予定だという。
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