小田原市出身で国際武道大学3年の宍野友哉さん(21)が、パワーリフティング競技で7月にエストニアで開催される世界学生大会への出場に向けてクラウドファンディングで渡航費などの支援を呼び掛けている。
パワーリフティングとはスクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目で合計拳上重量を競うスポーツ。宍野さんは、西湘高校で卒業までバレーボールで活躍してきたが、大学入学後にパワーリフティングに出会い転向。「トレーニングすることが好きだったこともあり、趣味という気持ちで始めた」と、バーベル部に入部してすぐに才能が開花。1年生で関東大会出場を果たした。
2年生では昨年11月に岡山県で開催された全日本学生大会の93kg級に出場し、スクワット237・5kg、ベンチプレス147・5kg、デットリフト240kg、合計625kgで優勝し、世界大会への挑戦権を獲得した。
費用がハードルに
「人生のさらなるステップ、成長のための素晴らしい機会」と参加へ胸が高鳴った。ところが、世界大会の開催国となるエストニアへの旅費は50万円を超えることに加え、大会参加費や滞在中の移動費、食費などの費用を工面することが「今の自分の経済力では難しい」と痛感。一度は断念することも考えたというが、「現在の自分の力を世界で試したい」との思いを断ち切れず、今年4月にクラウドファンディングを立ち上げた。
蓋を開けてみると、プロジェクト公開から2週間足らずで第1目標の25万円を突破。「予想外の展開の早さに驚いています。支援してくれる皆さんへの感謝の思いでいっぱいです」と宍野さん。現在は、第2目標である55万円を追っている状況だ。「第2目標がクリアできれば、掛け持ちでアルバイトをしている時間をさらに練習に費やすことができる」と話す。
また、5月26日に開催された西湘高校同窓会総会にも出席し、OBたちにも支援を要請すると、快く受け入れてくれたという。宍野さんは「一番の恩返しは、世界の舞台で結果を残すこと。精一杯がんばりたい」と意気込んでいる。
クラウドファンディングは500円から支援可能で、支援者には感謝のメールが送られる。受付は6月12日(水)午後11時まで。【URL】https://readyfor.jp/projects/140271?sns_share_token=
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