小田原市立中央図書館(竹縄謙史館長)が8月1日(木)に開館30周年を迎える。これを記念して同日から9月1日(日)まで「30周年祭」を開催。今後もイベント開催や読書活動の推進などを通して基本理念である「出会う図書館」を目指していく。
同館は1994年に開館。市民応募約300点の中から名付けられた「かもめ」の愛称で利用されてきた。
当時、小田原城址公園内にあった市立図書館(星崎記念館)が閉架式を主としており、来館者が直接手に取って本を選ぶことができる図書館は同館が市内で初めてだった。
開館に携わった竹縄館長は「夏休み中の開館だったこともあり、多くの家族連れが訪れて苦情がくるほどだった」と当時を振り返った。2020年度には新型コロナ感染拡大による休館も影響し、貸出冊数が大幅に減少するも、以降3年間はSNSの活用やイベントの増加で上昇。昨年度の貸出者数は約8万1千人となっている。また、蔵書数は県西地域で最多の約28万3千冊で、一日平均約750人が来館している。
市民参加の場を展開
同館は昨年11月から、市民との協働による図書館活性化の新たな取り組みを開始した。2階に併設する視聴覚ホールや集会室を活用した市民主体によるイベントの実施や、利用者がおすすめする本を一棚に展示して紹介する「一箱本棚」など、本、人、情報と「出会う図書館」を展開している。竹縄館長は「利用者のおかげで30周年を迎えることができた。本を読むニーズが減っているなかで改めて図書館の良さを再確認していただければ」と話した。
8月1日から開催される周年祭では、30周年に関連したパネル展と企画本の展示や小学生以下を対象とした読書スタンプラリー、視聴覚ホールでの音楽鑑賞、普段は入ることのできない閉館後の図書館を巡るツアーなどが開催される。各イベントの詳細や申し込みは市ホームページから。
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