県西1市3町を管轄する小田原警察署によると8月末現在、管内での特殊詐欺認知件数は23件、被害金額は約3650万円にのぼる(暫定値)。また、交通事故は382件発生している(同)。生活を脅かす犯罪や交通事故を防ぐために必要な対策について永野進署長に話を聞いた。
――今年の特殊詐欺の被害状況を教えてください。
「今年の1月から8月末までの特殊詐欺の被害金額は、前年同期から約50万円増加、認知件数も4件増えています」
――管内ではどのような特徴がありますか?
「息子や孫などをかたり、お金をだまし取る『オレオレ詐欺』が全体の5割を占めています。また、自治体の職員をかたり、医療費や税金還付などに必要な手続きを装って被害者にATMを操作させて不法に利益を得る『還付金詐欺』は2件と昨年の10件から減少しています。しかし、手口が日々、変化しているため、いつ増加してもおかしくない状況です。
――最近の犯罪の特徴は?
「特殊詐欺のほかに、SNSを悪用した投資詐欺、ロマンス詐欺にも注意が必要です。1件当たりの被害額が大きくなる場合が多いのが特徴で、管内では投資詐欺で2億4000万円をだまし取られた被害も出ています」
――被害を防ぐための取り組みは?
「昨年から管内のコンビニに担当の警察官を割り当て、定期的に店舗を訪れるなどして防犯の強化に取り組んでいます。金融機関やコンビニの店員さんが積極的に声掛けをして頂いているため、昨年の約3倍となる41件の被害を未然に阻止できました。詐欺被害にあうほとんどの人が手口を知っているけどだまされたという人です。だまされるかもしれないという気持ちを持つことが被害防止につながります」
交通事故の約4割高齢者が関係
――管内での今年の交通事故発生状況は?
「8月末現在で382件が発生、前年同期より43件減少していますが、高齢者が関係する事故の割合がおよそ46・1%。県内平均 (33・6%)と比べても高くなっています。事故が多い場所は国道1号線と135号線、255号線の交差点で多発しています」
――交通事故を防ぐために心掛けることは。
「これからの時期は日没が早く見えづらくなるので、事故が起きやすくなります。ドライバーは車のライトを日没の1時間前の時間帯から点灯するように心掛けてほしいです」
――読者へのメッセージをお願いします。
「特殊詐欺や交通事故だけでなく、管内の特徴として自然災害があります。この3つの共通することは、いつ起こるかわからないということです。自分の身は自分で守るという意識を持っていただきたいです」
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