小田原市立千代中学校で9月11日、1年生185人を対象にスケアードストレイト方式による自転車の交通安全教室が行われた。
同校は神奈川県の交通安全教育推進運動「スタートかながわ」のモデル校に今年度選ばれたことから、この取り組みを実施した。
スケアードストレイト方式はスタントマンが交通事故を再現し、恐怖を実感することで安全意識を高める手法。当日は、「見通しの悪い交差点での事故」「トラックの死角による事故」など、自転車走行時に起こりうる事故などが再現された。
見通しの悪い交差点で自転車と車が接触するシーンでは、生徒2人が車の後部座席に乗車し、その衝撃を体験。生徒は「怖かった」「飛び出てくるまで見えなかった」と感想を述べた。
同校は市内で唯一、自転車通学が認められている学校で、今回の教室でマナー違反となる自転車の乗り方も紹介され、生徒たちは交通ルールの重要性を再認識していた。
中村栄江校長は「ルール違反や不注意が取り返しのつかない交通事故を招くことを理解し、交通ルールを守る意味を考える機会になりました。子ども達には自分の命も他人の命も大切にして、生活をしてほしい」と話した。
自転車が関係する交通事故が約2割
小田原警察署管内で1月から8月末に起きた交通事故の内、自転車が関係した事故は約20%を占めている。同署によると、右左折時と出会い頭の衝突事故が起こりやすく、学生の交通事故が多い時間帯は午前7時から9時と午後5時だという。
事故防止について「事故にあった小中学生の50%以上がヘルメットを着用していましたが、高校生は着用率が低いです。ヘルメット着用が命を守ることにつながります」と話す。
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