子育て世代などが集う居場所づくりを行う「わってらか」代表を務める 五十嵐 敦子さん(本名:福田敦子) 小田原市南町在住 47歳
親子と地域の輪をつなぐ
○…親子や子どもが地域の人とつながる場所を作ろうと、母親ら5人が中心となり活動する団体「わってらか」。10月に小田原市南町にオープンするカフェ作りに向け、クラウドファンディングに挑戦するなど、気軽に集える拠り所づくりに奔走する。「ふらっと来て何気ないお喋りができるような、居場所の一つとして立ち寄ってもらえる場にしたい」。込めた思いを熱く語る。
○…宮城県生まれ。大学卒業後は都市開発に携わる会社で働きながら、大学院で建築工学を研究した。現場でまちづくりに取り組みたいと、事業型NPOに所属した経験も。住民と直に交流していくうちに見えてきたのは、世代を問わず孤立する人の姿。「関係をつなげられるような場所があれば」、自身の経験が活動の原点だ。
○…結婚後は都内で子育てに励んだが、知らない土地、知り合いがいない環境で「心細くて孤独だった」。コロナ禍の4年前、家族で小田原に移住。周りの移住者も過去の自分と同じ悩みを抱えていた。幼稚園のママ友らと活動を開始し、月に4回ほど教会や寺院、ゲストハウスを間借りして「親子の遊び場」を開催、世代を越えた交流の輪を生んできた。活動を進めて生まれた地域や人との温かい縁に、「人に恵まれてできる活動なので、支えられています」と感謝の気持ちを示した。人と人の縁をつなぎ、輪を広げていく。
○…小田原への移住は歴史好きな夫の提案。まちの印象を聞くと、「最初から面白いまちづくりができそうだなと思った。実際に住んでみて分かる魅力もたくさんある」。気分転換はチェロ、音楽好きが高じて30歳ごろに思い切って購入した。「細々と練習していきたい」と照れ笑いで話した。
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