令和6年度行政相談委員総務大臣表彰を受賞した 千石 ふみ子さん 真鶴町真鶴在住 70歳
「ありがとう」がやりがい
○…無報酬のボランティアで住民から国や行政への苦情や意見、相談を受け付け、助言や改善を促す行政相談委員。活動を始めて今年で17年目。その功績が評価され9月に総務大臣表彰を受賞した。地道に行ってきた活動を「こんなに長くやるとは思わなかった」と振り返る。「実際に問題を解決することはできないけれど、解決のお手伝いができる」存在として、今後も町民の悩みに耳を傾け続ける。
○…南足柄市出身、結婚を機に真鶴町へ引っ越した。公立中学の音楽教師として働きながらの子育て、忙しい日々を近所の人に支えられた。「おかずをもらったり、子どもの入学式を代わりに出席してもらったことも」。52歳で早期退職した後、町役場の職員から勧められ、「お役に立てれば」と2008年から行政相談委員になった。孤独を抱え悩む相談者の姿を見て、近所同士のつながりの大切さを改めて実感。「一人暮らしの高齢の方に声を掛けたり、立ち話をしたり」、何気ない日常の行動からも温かな人柄が垣間見える。
○…行政相談委員は月1回、真鶴町民センターで相談を受け付けている。相談はさまざまだが、大切にしていることは、「その人の立場になって寄り添うこと」。地域の交流が少なくなってきた現代だからこそ、相談者の話をじっくりと聞き、解決までの道筋を同じ目線で共に考える。やりがいを聞くと、「帰り際の『ありがとう』の一言」とほほ笑んだ。
○…趣味は茶道とハンドベル。20代から続けている茶道は、裏千家の家元から教授の免許を拝受するほどの腕前。現在は12月のハンドベル演奏会に向け、13人のメンバーと共に練習を重ねる。仕事とプライベート、忙しくも充実した日々が活動の原動力だ。
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