小田原市役所7階にある食堂が12月27日(金)で営業を終了する。物価高や人件費高騰、コロナ禍を境に利用者が減少した影響などにより、現在の運営会社であるジャパンウェルネス(株)が今年9月末に解約を申し出ていた。
現在の市庁舎が完成した1976年から、48年にわたり市職員を中心に親しまれてきた同食堂。市職員で構成される互助会が市からスペースを無償で借り、業者に委託するかたちでこれまで運営が続けられてきた。
市担当者によると「コロナ禍のダメージが大きく、利用者が戻ってこなかった」。近隣飲食店やキッチンカーで食事を取る人も増え、食堂の利用者は減少傾向にあったという。また食堂の席が埋まっていても、持ち込みで食事をする人の割合が半分程度で、ここ数年は見た目ほど売り上げは上がっていない状況が続いていた。平日、昼のみの営業で利益を上げることは難しく、2024年度末の契約満了を待たずして、12月末で営業を終了することとなった。
惜しむ声も
週2〜3回の頻度で食堂を利用するという40代男性(市職員)は「なくなると困る。できれば続けてほしかった」と話し、8年間ほど毎日利用してきたという70代男性は「日替わり定食を食べて、コーヒーを飲みながら読書をするのが日課だった。なくなったら次はどこに行こうか」と閉業を惜しむ声もあった。
閉業後、同スペースは互助会から市に返される。互助会の要望もあり、当分の間は休憩所として開放される予定だ。市担当者によると施設の老朽化もあり、他業者に委託するにも多額の費用が発生するため食堂経営は難しい。今後は同階売店の弁当販売の充実や、レンジを設置することなどが検討されているという。
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