小田原鳶職組合の組合長に就任した 磯崎 保さん 小田原市寿町在住 64歳
鳶の伝統を次代へ
○…1889(明治22)年から続く小田原鳶職組合。歴史を引き継ぐ新たな舵取り役を担う。鳶の技術継承だけではなく、古式消防記念会として出初式のはしご乗り、北條五代祭りでの纏振りなど、勇壮な伝統の技で小田原の風物詩を鮮やかに彩る。「130年以上の歴史ですから。引き継いでいきたい」と襟を正す。静かな口調ながら、伝統への敬意と秘めた情熱がにじんでいる。
○…小田原で生まれ育ち、実家は祖父の代から続く鳶職。山北高校を卒業後、東京工芸大学で建築を学び、市内の工務店で13年間現場監督などを務めた。しかし「自分の身体を動かして稼ぎたい」と家業に戻った。当初は鳶職を継ぐつもりはなかったが、「幼い頃から手伝っていたから、自然と身体が覚えていた」。かつて趣味で揃えたギター作りの機械も、「忙しくてできなくなっちゃった」。休日も図面を引くという根っからの仕事人だ。
○…伝統をつなぐため、組合ははしご乗りや纏振りの担い手を一般から募集。自身も手作りのチラシで担い手探しに奔走した。その甲斐もあり過去には女性が名乗りを上げたことも。どれも相当な練習が必要、だからこそ「本当によくやってくれた」。労いと感謝の気持ちがあふれる。
○…仕事仲間と組合に入会してから25年以上が経過。入会当初は60人ほどいた組合員も、今や半数近くに減少。「世代が違うと職人の気質も変わるから」。会員増に向け声を掛けながらも、時代の変化を感じている。鳶の技術継承のため、研修の充実などアイデアを温めている。中堅や若手の入会を増やすためにも「魅力ある組合づくりをしたい、でもカッコイイと思ってもらうのが一番かな」。未来を見据える目は温かい。
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