鈴木美伸氏の議員辞職に伴う市議会議員補欠選挙の投開票が20日に行われた。1議席を4氏で争う混戦で議席を獲得したのは、新人で自民推薦・無所属の大川裕氏(47)。(社)小田原青年会議所(小田原JC)の関係者が中心となり選挙活動を展開し、手堅く票をまとめた。
午後11時過ぎに開票速報が届くと、支援者から歓声が上がり、大川氏は深々と頭を下げた。
大川氏は選挙戦を振り返り「地域の方々、JCとともにつくりあげた勝利。『強いまち小田原』復活のため、これからやることは山積している。当選したらもっと感動すると思ったが、ことの重大さにいま気付いたという状態。2万4000という票の多さ、重さを改めて感じている」と述べた。
当選後に取り組みたい政策について「自分の挙げた4つの政策のなかでも、地域経済の復活と、教育問題を並行してまず早急に取り組みたい」と語った。
また、支援者の守屋輝彦県議会議員と牧島かれん氏の名を挙げながら、「県と市とのラインができた。(守屋氏と)協力しあい、小田原の未来を拓きたい」と抱負を述べた。
【各候補者の声】
檜山智子氏
前市議会議員の檜山智子氏(61)は、女性市議会議員らの協力を得て、脱原発や福祉の重要性を訴えたが、及ばなかった。檜山氏は「市民の声を届け活動する人が議会には必要と考え、出馬した。組織があるわけではないが、手ごたえはあった。今後は地域の活動に専念したい」と話した。
吉田良和氏
元衆議院議員秘書で、今回2度目の市議選に臨んだ吉田良和氏(40)。候補者のなかでは、真っ先に立候補の意志を表明し、労働組合など組織による選挙と、辻立ち、自転車隊で支持を訴えたが票は伸びなかった。当社の取材に対し吉田氏は「今は何も聞かないでもらいたい。今後についても今の段階では考えられない」と述べた。
篠原弘氏
小田原市役所を定年退職後、ノー選挙カーなど、独自の選挙スタイルで初の市議選に挑んだ篠原弘氏(60)。「負けた悔しさはもちろんあるが、6000人以上の方が私の志に理解をしてくれた。これで諦めることなく市民の皆さんの声を市政運営などに生かしてもらえるように『ネバーギブアップ』の精神で次のステップに突き進んでいきたい」とコメントした。
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