市内のイベントに記者が直接参加する体験レポート。今回は3月18日に開催された「小田原プレスツアー」に同行した。
NHK『ブラタモリ』に代表されるように、近頃テレビ等で小田原が取り上げられることが増えた気が…。これって「観光」に力を入れている成果?そんな取組みの一つ「小田原プレスツアー」に同行した。
ツアーは、出版社や旅行業者などを招き、小田原の地域資源の魅力や新しい取組みを実際に見て、体験し、その魅力を発信してもらおうというもの。これまで4回企画され、実際に様々な媒体で紹介されている。
今回は「エネルギーの地産地消の最前線」と題し、メガソーラー発電所や小水力発電所の遺構、製材工場の見学、アウトドアパークでの体験と、半日かけて久野の山林の中を歩き回った。案内役は「ほうとくエネルギー」の志澤昌彦さんと「辻村農園」の辻村百樹さん。市民ファンドで立ち上がったメガソーラー、大正時代に作られ、市民の手で整備が進む小水力発電の遺構。「もともと山がエネルギーの源なのです」。辻村さんの言葉がすっと心に落ちていく。山林の持つ様々な「エネルギー」に触れ、「沐浴」と「木育」を満喫した半日となった。
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久野の森を抜けだし、夕方4時過ぎに風祭の鈴廣蒲鉾本社等を見学。地下水や太陽光を利用したゼロエネルギービル(ZEB)は、地下水をうまく利用し、「省エネ」と「創エネ」で、旧社屋に比べ50%以上のエネルギー削減に成功している。
メガソーラーもZEBも、きっかけは5年前の「3・11」。エネルギーのことを考えざるを得なくなり、いち早く動いたのが小田原だったことを示している。大手新聞の記者は、自治体主導でなく、民間企業や市民が動いて実現したことに驚き、大手旅行業者の男性は「高校生の社会科見学など、教育現場に落とし込んでは」と、今後につながるアイデアを提案した。
ツアーは、間もなく始まる電力自由化を前に、小田原が「再生エネルギー」の先進地であることに気付かせてくれた。次回は31日、早川・片浦の魅力を探る。
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