耕作放棄地の活用を進めている合同会社小田原かなごてファーム(市内成田)が神奈川県に提案した「ソーラーシェアリング」のモデル事業が、県の地域主導再生可能エネルギー事業に採択された。県内では珍しい「ソーラーシェア」が定着するか注目される。
通電式には小泉元総理も
地域主導再生可能エネルギー事業は、県内で再生可能エネルギーの発電事業を実施する事業者に、県が経費の一部を補助。発電開始後、売電収入で20年かけて補助金を返済していくもの。
かなごてファームは、農家の高齢化などで耕作放棄地となっていた農地を再生し、付加価値のある加工品を作ることで、雇用や産業を生み出し、持続可能な地域循環を創出することを目的に2014年に発足された。出資者や作業ボランティアなどを募り、これまでにミカンジュースやえごま油などの販売までこぎつけている。
今回は、市内曽我岸の農地としては価値が高くない土地約320平方メートルに支柱を立て庇を作り、その上に太陽光パネルを設置。農地をつぶすことなく発電を行う「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)事業」を提案。採択事業者の一つに選ばれた。
ソーラーシェアリングは、農業と発電事業を同時に行うこと。静岡県や千葉県などでは実績が多いが、神奈川県内では珍しい。
かなごてファームの業務執行社員の一人、小山田大和さんは「面積は小さいが、モデル的な事業になるのでは」と話す。1日の発電容量は11〜15kWで、年間13〜14万円の売電収入を見込む。早ければ10月6日(木)に工事着工し、21日(金)・22日(土)に小田原で行われる脱温暖化に関する全国大会の際の視察で披露目となる。
11月9日(水)の通電式には「脱原発」を唱え、再生可能エネルギーのシンボル的存在の小泉純一郎元総理も出席する。
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