神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

郷土の”いだてん” 第3回 渋谷寿光先生と箱根駅伝

スポーツ

公開:2019年5月18日

  • X
  • LINE
  • hatena
箱根駅伝審判長の渋谷先生(昭和32年、大磯)
箱根駅伝審判長の渋谷先生(昭和32年、大磯)

 大正7(1918)年、渋谷寿光先生は東京高等師範学校(現筑波大学)を卒業すると、県立小田原中学校(現小田原高校)に赴任した。化学を閑院宮春仁王殿下にお教えし、徒歩部(現陸上競技部)を熱心に指導した。後に参議院議長となる河野謙三たちは毎日放課後、渋谷先生が下宿していた小田原の唐人町(現浜町)から渋谷先生を先頭に国道1号線を国府津まで往復約20Km走った。金栗四三は何度か小田原中学校を訪れ、部員たちと走り直接指導した。大正7年には全校生徒にマラソンの経験談や技術について講演した。

 金栗は大正8年、世界に通用するランナーを育てるため、3年前に開催された東海道駅伝徒歩競走を参考に、学生だけの手による世の模範となる駅伝レースの開催を提唱した。渋谷先生が実務を担当し、東京から箱根まで一人で歩いて巻尺で距離を測った。箱根は小田原中学校徒歩部の部員たちと地元の人たちが手伝い、提灯をつけて夜までみんなで測った。全区間を5区間に分け、1人平均20Kmで2日間とするコースを設計した。

 大正9年の第1回大会は、夜箱根の砂利道を走るので、渋谷先生は選手がコースを間違えないように、徒歩部の上級生たちを松明を持って配置。宮ノ下から芦ノ湯まで部員たちを伴走させた。「学生は社会に出て自分のことばかり考えてはいけない。駅伝で力を合わせて一つの仕事をすることを訓練する」と言い、昭和55(1980)年まで30年間箱根駅伝審判長を務めた。

小田原中学校徒歩部、校舎玄関前で。中央が渋谷先生、その左斜め後ろが河野謙三
小田原中学校徒歩部、校舎玄関前で。中央が渋谷先生、その左斜め後ろが河野謙三

まっとうな政治を今こそ!佐々木ナオミ

さまざまな分野で課題が山積する日本社会、 いま待ったなしの大胆な改革や変化が求められています!

https://naomi-sasaki.com/

<PR>

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のローカルニュース最新6

住宅地が軒並み上昇

基準地価 1市3町

住宅地が軒並み上昇

箱根町、商業地は県平均越え

10月5日

25年ぶりに母校で再会

25年ぶりに母校で再会

函嶺白百合で75周年事業

10月5日

小田原の魅力、紙袋で

鴨宮中

小田原の魅力、紙袋で

完成品を授業で発表

10月5日

感謝の気持ちでごみ拾い

感謝の気持ちでごみ拾い

相洋中学生が校外清掃

10月5日

森林の魅力発信「きまつり」開催

小田原市いこいの森など

森林の魅力発信「きまつり」開催

10月19日(土) 入場無料

10月5日

気候変動はこの先どうなる

11月3日

気候変動はこの先どうなる

環境活動家・谷口さん招き講演

10月5日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 10月5日0:00更新

  • 9月28日0:00更新

  • 9月21日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年10月5日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook