箱根町は8月20日、熊本県にある玉名市、和水町の両市町と包括連携協定を締結した。3市町にゆかりのある金栗四三を縁としたもので、相互発展を目的にあらゆる分野で協力関係を構築していく方針だ。
金栗四三は、1912年に日本人で初めてオリンピックに出場した人物。その後もマラソン界の発展に尽くし、選手育成の一環で20年には箱根駅伝を創設した。現在放送中のNHK大河ドラマ『いだてん』では、主人公としても脚光を浴びている。
今年1月の放送開始を控えた昨秋、金栗の出身地である玉名市と和水町の職員が箱根町を訪問。往路ゴール地点でドラマや自治体をPRする要請が目的だったが、これを機に金栗を縁とする3市町の連携に話が発展し、協定締結に向けて調整が進められてきた。
遠距離のメリット
先方の希望により、金栗の誕生日である8月20日、その生家を改修した記念館(和水町)で執り行われた調印式。協定締結について箱根町は、「それぞれ規模は小さい自治体だが、協力しあうことで個々の力が上回り、発展につながれば」と期待する。具体的な取り組みは未定の部分も多いが、観光やスポーツ等で友好を深めるほか、防災面でも協力体制を構築する。
両市町との距離はおよそ800Km。これまでに北海道洞爺湖町と姉妹都市提携を結んでいるが、遠方の自治体との連携は町にとって珍しい。だが、「距離的に考えると自然災害の被害を同時に受ける可能性は低く、有事の際はお互いに力になれるのでは」と遠距離ゆえのメリットを話した。
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