1市3町のイベントに記者が参加し、魅力を伝える体験レポート。今回は歴史的建造物・豊島邸で開かれている「本ときどきカフェ」の初日にお邪魔してきた。
平井丈夫さん(小田原まちセッションズ代表)ら有志が「地域の憩いの場になれば」と期間限定で開いているブックカフェ。目玉企画は「みんなでつくる本棚」だ。各自がお気に入りの一冊を持ち寄り、推薦文を帯に添える。本を手にした人が帯に感想を書き足していき、会期を終えた時、思いを共有した人たちの本棚ができるというものだ。
本好きの友人に誘われたものの「実は本読むの苦手」。記者あるまじき発言を呑みこみ、自嘲気味に足を踏み入れる。考えに考え持ってきたのは、次女の誕生日に上の娘に贈った絵本。同じ絵本は沢山世に出回っているが、少しの工夫と読み手の感じ方でその人だけのオンリーワンになる。自分なりに感じた魅力が伝わるようにと、そっと置く。
既に十数冊の本があり「食べることと暮らすことが楽しくなる」「青春の一冊」などPR文が添えられている。ドリンク片手に時折畳に寝転んだり庭園を眺めたりしながら、本に目を落とす。読破する時間がないのが残念だが、物語と、本の主に思いを馳せるだけでも妙に楽しい。
「一人暮らしなので、本を読んで誰かと話す、こんな場所いいわね」。訪れた人とのお喋りが弾んでいたら、隣で2人組の女性が記者の絵本を手に談笑を始めた。どんな一言が加えられるのかな。くすぐったさで、自然と頬がゆるんだ。
会期中は読み聞かせなどワークショップも多彩で、”言葉つながり”だろうか「木ハガキ」にまつわる企画もあるという。言葉を扱う者として「今度編集室の先輩も誘ってみよう」。再訪を心に決め、邸宅を後にした。
◆本ときどきカフェ/豊島邸(小田原市栄町4の9の44)で9月23日(月)まで。(問)平井さん【携帯電話】090・3687・8355
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