小田原の新しい文化・芸術拠点として、「小田原三の丸ホール」(大石時雄館長=人物風土記で紹介)が小田原市本町に9月5日(日)に開館する。5日のオープニングセレモニーを皮切りに、さまざまな開館記念事業が予定されている。
三の丸ホールは地上4階、地下1階で延べ床面積約8千5百平方メートル、市民会館と同規模の大ホール(1105席)と小ホール(296席)を中心に、ギャラリーやスタジオなどを整備。隣接する小田原市観光交流センターとも連携し、「新しいにぎわいの拠点」として期待されている。
5日午前11時から行われるオープニングセレモニーは、守屋輝彦小田原市長らによるテープカットのほか、小田原鳶職組合による木遣りや纏振りなどが予定されている(一般見学も可能)。5日から11日(土)までは館内を自由に見学できる「市民内覧会」を実施する(予約不要、感染予防対策あり)。来場者には、開館を記念したグッズを数量限定でプレゼントする。大ホールホワイエでは応募された緞帳デザイン作品19点も展示する予定だ。
市民200人を招待する12日(日)の大ホールのこけらおとし公演には、現在美術作家で小田原ふるさと大使の杉本博司氏が企画、舞台構成をする「三番叟(さんばそう)『神秘(かみひそみ)域(いき)』」に、狂言師・野村萬斎氏が出演し祝儀の舞を披露する(招待は抽選済)。
また、小田原市民会館を活動拠点としていた団体による「市民優待企画事業」も進んでいる。
小田原市民ホール整備事業は、1986年度策定の市総合計画内で市民会館の建て替え検討が位置付けられスタートした。2005年度策定の「(仮称)城下町ホール基本構想」を経て、10年度に「市民ホール基本構想」を策定。建設工事費73億円弱で15年度に実施した入札が不調。16年度に建設費63億円を上限に、設計・施工一括発注するデザインビルド方式に転換するなど紆余曲折があった。
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