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横浜国大 寄木細工をスタンプ台に 浜松屋と横浜銀行が協力

文化

公開:2022年4月23日

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寄木細工のスタンプ台を持つ石川さん(左)と菅原支店長
寄木細工のスタンプ台を持つ石川さん(左)と菅原支店長

 横浜国立大学が神奈川県内の地域活性化・健康増進事業の一環として、森林保全再生の理解を目的に「神奈川の美しい広葉樹林50選」をめぐるスタンプラリーを企画し、4月から実施している。箱根町内には「箱根山」や「金時山」のスタンプが押印できる、箱根寄木細工を利用したオリジナルスタンプ台が3カ所に設置されている。

  スタンプ台は、伝統工芸士の石川一郎さん(67)が代表を務める有限会社浜松屋(箱根町畑宿)が制作。同大学は包括連携協定を結ぶ横浜銀行に「地域性のあるものを制作したい」と相談したところ、同行の箱根湯本支店菅原伸一支店長(54)から「箱根寄木細工を活用してほしい」と提案を受け実現した。

 石川さんは、箱根寄木細工の創始者と言われる「石川仁兵衛」の血筋を引き、畑宿の工房内に「見える工場」を設置し、伝統工芸品の歴史や技術を伝えている。今回、「伝統工芸の魅力を伝えたい」とスタンプ台制作を引き受けた。約3カ月かけて、市松など伝統的な模様に加え、新しい独自の模様を組み合わせた作品を完成させた。石川さんの「長年のファン」という菅原支店長も材料集めなどに奔走し、土台部分には吉田材木店(湯本)による神奈川県産のケヤキ、ロープは、津久井(相模原市)の組み紐を使用した。石川さんは「箱根に足を運ぶきっかけになれば」と話し、菅原支店長は「天然木材の豊かな色彩が活かされた作品。多くの方に見てもらいたい」と語った。スタンプ台は、浜松屋本店ほか箱根町総合観光案内所(湯本)、公時神社社務所(仙石原)に設置。スタンプラリーは24年3月まで実施する。

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