小田急電鉄(株)が4月28日、箱根の魅力を共創・発信する拠点「HAKONATURE BASE」を箱根湯本に開業した。地域事業者らと連携し「自然体験」をテーマにツアーや登山などのプログラムを提供していく。
小田急電鉄では、人口減少やコロナにより鉄道の利用者数が落ち込む中で、駅前だけでなく沿線地域にターゲットを広げ、地域の住民や事業者らを主体者とする開発の在り方「支援型開発」を理念に掲げて、まちづくりを推進してきた。
箱根エリアでの展開に向け、同社まちづくり事業本部の橋本崇さんらは約1年半前から地域事業者らに聞き取りなどを始めた。「外から価値を持ってくるのではなく、地域の中に既にある価値を見直し、地域の人と共に魅力を引き出してく」との姿勢で魅力を探り、国立公園にも指定されている箱根の自然や文化、歴史に着目して準備を進めてきた。そしてこの度、これまでのバスや電車による周遊型の観光に加え、新たに「自然体験」をテーマとした楽しみ方を提案するプロジェクト「HAKONATURE」を始動させ、拠点を開業した。
箱根町や(一財)箱根町観光協会、環境省、同町と包括連携協定を結ぶスポーツ・アウトドア用品メーカーの(株)ゴールドウインらとも連携を深める。拠点にはゴールドウインが展開する「THE NORTH FACE」が出店するほか、箱根の未来の観光と環境を考えるラボ機能も実装する。橋本さんは「いろいろなプレーヤーと連携して、地域の魅力や課題と向き合っていければ」としている。4月20日のお披露目会で小田急電鉄の星野晃司取締役社長は、箱根の観光について「ハレの日に生涯の思い出にと訪れる印象があるが、もっと日常的に立ち寄れる場所にしていただければ」と新しい在り方について展望を語った。
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