大雄山線・和田河原駅の副駅名権 伊豆箱根鉄道
小田原紙器工業と締結
11月25日
音楽に合わせて太鼓を叩くリズムゲームに挑戦するシニアの面々。小田原市中里の川東タウンセンターマロニエで月1回、テレビゲーム「太鼓の達人」を交流ツールとして楽しむイベントが開かれている。
小田原市が昨年度から進めている「eスポーツ」を活用した観光誘客策に端を発した地域づくりの一環。市では観光に加え、福祉分野でもeスポーツの展開を検討し、第1弾として6月からマロニエでの取り組みをスタートした。
同施設にある下府中地区交流拠点「ふらっとマロニエ」で毎月開かれているボッチャの時間枠に併設されたゲームコーナー。9月の開催日を訪れると、太鼓を叩いて得点を競うプレーヤーとほかの参加者が熱心にモニターを見つめていた。対戦後は拍手が上がり、ゲームのコツをお互いに話し合う姿も微笑ましい。叩き終えた天野正さん(83)は「毎月やっているけど、音に合わせるのは結構難しいね。点数が伸びないのは悔しいよ」と笑顔を見せた。
ボーダーレスな魅力
「太鼓の達人」導入に協力した市社会福祉協議会の栗田知征さんは「高齢者の交流や気晴らしに最適。楽しいという反応も多いので継続していきたい」と話す。現在は市観光課から機器を借りているが、常設するために県の補助金を申請しているところだという。
市観光課によると、eスポーツの福祉分野導入の取り組みについて、市内外から問い合わせがあるという。取材日には横浜で地域イベントを行っている団体が視察に訪れていた。リズム合わせに苦労しながら取り組む参加者を見て「頭と身体を使っていてプレーヤーとギャラリーの関係も良好。屋内で実施できるアトラクションとして非常に参考になった」と効果を実感していた。
eスポーツのまちづくりを進めている市観光課の担当者は「老若男女など問わずに楽しめるというボーダーレスな魅力は観光以外でも生かせると考え、福祉の部署と横断的に取り組んでみた。幅広い世代でeスポーツの認知度を高め、市内から土壌を作っていくことも狙いの一つ」と話す。
ねんりんピックでも採用されるなど注目が集まるeスポーツ。同担当者は「将来的には地域別の対抗戦の実施やねんりんピックに市内から代表選手を輩出できたら面白いと思う」と期待を話している。
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