一般社団法人日本ラウンドダンス協会会長を務める 伊藤 隆夫さん 小田原市本町在住 69歳
体と心を踊らせて
○…70年代の洋楽など軽快な曲に合わせ、2人1組で同じ振り付けを踊る米国発祥の「ラウンドダンス」。全国約1700人の愛好者をつなぐ「日本ラウンドダンス協会」の3代目会長に就任して1年余り。「年齢関係なく楽しめる魅力がある。ダンスを始めることで、相乗効果で日常生活が楽しく、前向きな気持ちになってもらえたら」とダンスの魅力発信に尽力する。
○…栃木県鹿沼市出身。地元の高校を卒業後、開成町の製紙会社に就職した。ダンスとの出会いは18歳の時、職場の先輩に誘われて参加したサークル活動。未経験だったが、エーデルワイスのワルツを踊っている参加者の姿を見て、「いい雰囲気の踊りだなと、心を持っていかれた」。その後、小田原市のダンス協会や東京の指導者協会に入会。勉強会や研修で技術の高いダンスを目の当たりにして、「こんな世界があるのか」とますますのめり込んでいった。
○…53歳で早期退職後、生活の軸はラウンドダンスに。自身のサークルでのレッスンや初心者講習をはじめ、北は青森、南は宮崎まで指導に飛び回る、忙しい日々を送る。「最近は、指導のついでにちょっとした観光をするようになった」。ダンスを通して知り合った妻とともに過ごす休日が楽しみと目を細め笑う。
○…現在、協会の課題はコロナ禍や高齢化による愛好者の減少。「少しでもラウンドダンスの魅力に触れるきっかけを」との思いから、全国の支部に無料体験会の開催などを働きかけ、普及活動に努める。ダンスを始めて50年、伸びた背筋が印象的だが内気な性格は変わらないと言う。「協会の中ではまだ若手って言われるから」と、全国を舞台に活動は続く。
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