早川にある真言宗東寺派寺院の「真福寺」(三元隆宏住職・63)が開創千年を迎え、その記念として9月16日から18日までの3日間、普段は秘仏となっている聖観世音菩薩像を特別開扉した。
真福寺は、万寿元(1024)年に創建、覚應が開山したと伝わる歴史を持つ寺院。聖観世音菩薩像は聖徳太子の作という伝承もあり、「早川のお観音さん」として庶民の信仰を広く集め、長い年月早川地区を見守ってきた。本来は50年に1度開扉する秘仏であり、前回は約40年前に開扉された記録が残っているという。
平和と健康を祈念
初日となった16日には、例大祭護摩供が実施され、三元住職ほか西湘地区の真言宗寺院の住職らが集結し、平和と健康を祈念。観音堂には、ひと目観音像を見ようと、市内外から多くの参拝者が集まり列をなした。
ハスの花びらをかたどった紙を散らす散華の後、職衆による観音経の読経が響く中で開扉し、白・赤・黄・青・黒の五色の糸が手に結ばれた伏目の穏やかな風貌の観音像が姿を現すと、参拝者らは静かに手を合わせていた。
護摩供を終えた三元住職は、「千年をつないできた先人の住職たちに感謝の思い。観音様にも久しぶりにお会いでき、改めて立派なお姿を拝見することができた。今後もつないでいきたい」と話していた。
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