小田原出身の4人組ロックバンド「ammoflight(アンモフライト)」のドラマーとして活動していた葛西一茂さん(36・市内在住)が、このほど市内の自宅にドラム教室「Drum studio8・8」を開設した。葛西さんは右足の不調から音楽活動を一度断念したが、今年、活動を再開しドラムの魅力を伝えている。
病乗り越え
葛西さんは2012年にアンモフライトのメンバーとしてメジャーデビュー。約1年後に右足が動かなくなる症状に悩まされるようになった。原因不明のまま活動を続けていたなか、15年にバンド活動が休止に。「このままドラムを続けることはできない」と音楽から離れて、地元の企業に就職した。
その後、特定の動作中に身体の一部が動かなくなる「局所性ジストニア」と判明。同じ症状を経験したドラマーから病院を紹介された。「病院に通うほど症状が良くななり、治ると希望が持てた」と21年から治療に励み、昨年克服した。
一般企業での勤務を続けながら自宅に音楽スタジオを作った葛西さん。「改めてドラムで自分ができることを探したときに講師が浮かんだ」と、教室の開設を決めた。スタジオ内にはドラムセット2台を完備したほか、リスニング可能なモニタースピーカーやレコーディングが可能な機材などを揃えた。教室には現在、小中学生を中心に生徒が習っている。葛西さんは「ドラムを続けてきて、大切な友達や仲間ができた。来ていただいている方には人とつながるためのコミュニケーションの武器になればと思って教えています」と話している。
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