創立70周年を迎えた税理士法人エナリの共同代表を務める 江成 結己さん 小田原市城山勤務 34歳
次世代へ発展のバトンを
○…小田原市内で1954年に創立し、70周年を迎えた税理士法人エナリを9月に事業承継。祖父でもある先代から共同代表の打診を受けた際、「すでに覚悟はありました。積み重ねた知識を引き継ぐことはできませんが、法律を守り顧客のために何をするのか、考え方の根本を継いでいきたい」と表情を締める。
○…城山育ち。少年時代はソフトボールと野球に熱中し、苦手な勉強にスイッチが入ったのは高2の時。「予備校にいた大学生のOGに憧れたんです」と、若さならではのモチベーションで1日10時間以上机に向かった。大学進学後も学びへの意欲は継続し、在学中に公認会計士試験を突破した。その一方で「学生らしいことをしよう」と当時の東京都議の下でインターン生としてビラ配りから政策作り、時には街中でマイクを持つことも。社会の仕組みをともに学んだ仲間とは今でも定期的に会っている。
○…海外の会計事務所や国内の大手監査法人に勤めた後、29歳で戻ってきた。やりがいを持って働く祖父の背中を見てきたこともあり、子ども2人にも「できれば同じ仕事に興味を持ってほしい」と本音も。幼い子どもと遊びに出掛け、家族と一緒に食事をする、そんな何気ない休日が仕事の活力をチャージする時間になっている。
○…「この地域は文化を尊重し、哲学がある企業が多い」。その一方で思い切った変革も必要だと感じている。「会計や採用等の企業ストレスを減らし、経営者にマネジメントの時間を持ってもらうのが私たちの仕事」とし、貢献できることは多いと話す。「この時代にバトンを受け取った者として、次世代にこの仕事が面白いということも伝えたい」。クライアントと地域、業界の未来を若い目で見据える。
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