公益社団法人神奈川県LPガス協会の会長を務める 古川 武法さん 株式会社古川 代表取締役会長 64歳
情熱はアメフト仕込み
○…頑丈な体格、勢いよく弾ませる明るい声。県内に約840社あるLPガス業界を、力強くリードする。商業組合でありながら、長年の努力が実り昨年4月、協会では全国で唯一公益社団法人となった。孤独死を未然に防ぐ「地域見守り活動」の協定を県と結ぶとともに、地震防災対策にも力を入れている。「地域密着で保安事業を担ってきたからこそ、業界一丸となって公益のために働きたい」と意気込みを語る。
○…頼りたくなる親分肌。相洋高校で創設したラグビー部ではキャプテンを務め、日大でアメリカンフットボールに打ち込んだ。疲れて歩けなくなるほどの厳しい練習に、2カ月で20キロ減量したことも。「理不尽なことが当たり前の生活。大学4年間の経験に比べれば、どんな試練もたいしたことはない」と、チャレンジ精神の原点を明かす。「高校時代が人生の転換期。いい先生に巡り会い導いてくれた」と、恩師への感謝を忘れない。
○…夫人とは大学の同級生同士。試験の際に鉛筆を借りたところ、「消しゴムも半分に切って貸してくれた。やさしい人だなと思った」出会いの瞬間は、今でも鮮明だ。「型にはめずに、自由に育てる」が子育ての哲学。3人の子どもたちとともに、会社も成長を遂げた。「第2段階は新しい発想をもつ、若い人がやった方が良い」と、62歳で社長を勇退。長男にパスを渡した。干渉はしないが常に気にかけ、見守る。「自分が元気なうちに、のびのびと挑戦してほしい」親父の背中は規格外に広く、心強い。
○…「会社があって、家族があって、自分がある」。何よりも社員の幸せを第一に考える、あたたかい事業家魂の持ち主。その心は公益へと発展し、「ただ商売をするのではなく、地域の中の防災拠点として活動していきたい」と目を輝かせる。「良いことは自分たちでお金を出し合ってこそ成り立つ」を極意とし、情熱は業界全体へ息づく。
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