一般社団法人 Japan HunterGirls (JHG)代表理事を務める 田坂 恵理子さん 南足柄市在住 36歳
狩猟やジビエを身近に
○…女性ハンターの裾野を広げようと、2年前に立ち上げた「神奈川県県猟ガールズ」。今後はより公益的な活動にも取り組んでいこうと、今年9月には一般社団法人「JHG」として新たに始動させた。「狩猟やジビエのことはもちろん、地元猟友会の活動も知ってもらえたらうれしい」とにこやか。
○…福島県で3姉妹の次女として生まれた。父親が猟をしていたことから、物心ついたときから近くの山や川は身近な存在。そうした原体験が「今の自分につながっているのかもしれない」。高校卒業後は一旦、ブライダル関連の学校に進むも、28歳で大好きな犬と一緒に活動できるハンターの世界に足を踏み入れた。山を訪れ、歩き、少しずつ知る中で感じたのは、狩猟者の高齢化、担い手不足、鳥獣被害の深刻な現状。これが自ら免許を取得するきっかけだった。
○…日々、農作物に甚大な被害を与えるシカやイノシシといった有害鳥獣駆除をはじめ、わなの設置などのために山の見回りが欠かせない。並行してジビエ解体・試食・狩猟体験といったイベントを各地で開き、参加者たちに山の現状と狩猟の役割、そして命と食について考えてもらう機会にしている。「ハンターもそうでない人も、野生鳥獣との関係を意識し、気持ちよく共生できる社会が理想」という。
○…夫と2人の子どもの4人家族。狩猟の活動で多忙な中、時間があれば陶芸教室に通っている。「気晴らしのはずが、気がつけば大好きな犬の置物や犬が使う器を作っている」と頭をかく。「地元住民でも、近くにシカやイノシシがすんでいることを知らない人がいる。狩猟やジビエがもっと身近な存在になるよう、かじを取りたい」と目を輝かせる。
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