県立吉田島高校(開成町・岩崎秀太校長)に今年2月に完成した新実習棟の大量調理室で10月26日、生活科学科3年生11人が初めて調理を行なった。教諭50人分の昼食販売を目的にしたもので、生徒たちは材料の仕入れや調理、販売、会計など給食経営を学んだ。
献立はおにぎりと豚汁。米と味噌は同校で生産・製造したものを使い、一部の具材は地元の店から仕入れた。
生徒たちは、調理室で初めての大型の調理機器の扱いに戸惑いを見せながらも、釜の豚汁を必死に混ぜたり、計100個分のおにぎり握る姿が見られた。瀬戸琴楓さん(3年)は「50人分の豚汁を作るのは初めて。近くにいるだけで熱かった」と話した。
販売開始の11時45分になると教諭が会場に集まり、テーブルに並べられた商品を見て「美味しそう」と笑顔を見せ購入していた。おにぎりは1個100円、豚汁は1杯200円で売られた。家庭科の内田歩教諭は「生徒は大量ならではの調理時の食材の変化を学んだと思う。作るだけではなく、完売させるために必要な事など、今回の実習を検証し次に生かしてほしい」と話した。
地域に開いた食堂計画も
新実習棟は3階建てで、大量調理室のほか総合実習室と保育実習室、被服と福祉の実習室を備えている。大量調理室には大型の調理器具が揃い、レストランやホテルへの就職を希望する生徒は実践的な経験を積むことができる。飲食店の営業許可を持つ同校では、将来生徒が調理した献立を提供する食堂として運営する計画がある。
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