NPO法人仂(ろく)の代表理事 根本 秀嗣さん 松田町寄在住 47歳
緑のインフラ整備人
○…松田町などと、伐採木を利用した木質バイオマス資源の有効活用について覚書を締結。今月から町産の伐採木を薪に加工し、木質バイオマスボイラーを備える町福祉センターの温浴施設「健楽の湯」に提供していく。循環型社会構築の重要性が高まる中で生きた山を保つことは「空気や水の浄化作用といった、本来自然が持つ緑のインフラ的役割をする力を高める。そこに意識を向けてもらうきっかけになれば」と話す。
○…「人の力を集めて問題解決の事を成す」。団体名の一文字「仂」に託した思いを体現するように、様々な知識と豊富なアイデアを持つ13人が理事に名を連ねる。「個々にやりたいことがあって全員揃うと意見の収拾がつかない」と苦笑い。自然環境と人の共存を目指す活動趣旨に賛同してくれる仲間を増やそうと、活動拠点の寄地区で古民家再生や生物観察などのイベントも開く。
○…茨城県常陸大宮市(旧山方町)出身。登山好きの両親に手を引かれて、幼少期から日光や那須連山などに登って自然に慣れ親しんだ。山間の暮らしを望んで松田町へ移住すると、足を運んだ寄地区で築100年はありそうな古民家に一目惚れ。地域住民や大家と対話を重ねて交流を深め、7年前に妻と長男の3人で暮らす自宅となった。趣のある囲炉裏や立派な梁も自慢で、竹林整備で切り出した竹を活用した壁の改装もお手のもの。「愛着も増すし、何より楽しい」と笑う。
○…町産伐採木の資源化に全力を注ぐ一方で、寄地区に新たなバイオマスボイラーを備えた温浴施設の建設を望んでいる。年間通して多くの観光客が訪れており、「自然もお湯も最高で、寄は素敵な場所って言ってもらいたい」と未来像を描いている。
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