足柄高校の歴史研究部(桐生海正顧問)が8月5日に戸塚公会堂(横浜市)で開かれる全国高等学校社会科学・郷土研究発表大会に出場する。研究テーマは「幻の駅弁鮎寿司を追う」。明治時代に山北駅で販売されていた地元の名物についての調査をまとめた。
鮎寿司は、塩と酢で締めた鮎に酢飯を詰めたもの。酒匂川上流で獲れた鮎を使用するのが特徴という。国府津から山北を経由して沼津を結んでいた、当時・東海道線の山北駅で、1898(明治31)年ごろから販売を開始。製造中止となる1939(昭和14)年まで名物駅弁として一時代を築いた。
テーマは、同部の鈴木諒太さん(3年)が小学生の時に抱いた興味から。絵本で見た山北町の機関車や授業で聞いた話など、「鮎寿司」の単語だけを頼りに、史料や参考文献を探し求めて5カ月間ほど調査し、論文にまとめた。祖母から鮎寿司に詳しい地域住民を教えてもらうと、2回の聞き取りも実施。資料に記載のない新聞や写真を見せてもらい掘り下げた。
調査によると、福沢諭吉が山北駅で2回購入していたことや黒田清輝には不評だったことが分かったほか、鮎寿司の歴史は山北駅の盛衰に密接していることを学んだという。
また町おこしの一環として山北町商工会女性部が90年に鮎寿司の販売を行ったと知り、鈴木さんは「著名人も食べた鮎寿司の歴史を後世に」と思いを重ねた。
総合力で全国へ
同部は昨年11月の県高等学校社会科研究発表大会で同テーマを発表。研究発表部門で2位に相当する私学理事長賞を受賞した。鈴木さんの論文をもとに3年の菅野日菜さん、2年の森山元陽さんと秋山七海さん、三留優逢さんの4人がプレゼンテーション用のスライド作成を担当。総合力で審査員の評価を押し上げ、桐生顧問は「歴史学と民俗学の両面で素晴らしい内容を見映えよく仕上げた」と称えた。全国大会に向けて高橋一星部長(3年)は「鮎寿司の歴史を大勢に広く知らせたい」と話していた。
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