6月の開成町議会に毎年アジサイを飾っている 山本 靖さん 開成町延沢在住 69歳
自分がいた足跡を残す
○…開成町の6月議会の議場。演壇や議長席などが「町の花」アジサイで彩られていた。約15年前、議員の提案から始めた飾り付けは、今や町の風物詩の一つになっている。落ち着いた空間は町オリジナル品種「開成ブルー」の青をはじめ紫、白といった普段にない色味を一層際立たせる。「議場を訪れる方々に楽しんでもらえたらうれしい」とにこやか。
○…小学2年生の時に親の仕事の関係で都内から開成町に引越してきた。文明中、小田原高に進学し、大学では数学科を専攻。教師の道を志すも親の勧めもあり、町役場に入庁した。初配属は企画課で広報担当。「せっかくここに配属されたのだからここに自分がいた足跡を残したい」と広報誌の内容の充実やデザインの改良を試み、5年目には県のコンクールで表彰された。
○…45歳の時にあじさいまつりの担当になった。植物に関しては素人だったが、どうせやるならよりよいものにと「県外にアジサイの見学にもよく出かけた」と振り返る。アナベルを一直線に植える「アナベルロード」を作るなど、新たな試みを続けた。「勉強しているうちにアジサイだらけになっちゃった」と笑う自宅には600本ものアジサイが咲く。「水やりなどは一年中で、管理はとても大変」と言う横顔は、どこかうれしそうでもある。
○…大の野球好きで、「南足柄生涯野球クラブ」に所属。4番ファーストとしてプレーを続けている。5年前に食道がんで5年後生存率30%以下と宣告されたが「絶対に野球に戻る」との強い思いが、闘病生活を支えてきた。現在は60歳以上が出場する野球大会に出場。「関東大会や東日本大会など、より上位の大会に出ることが目標」だという。
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