大井町の地域防災マネージャーを務める 黒木 研治さん 大井町金子在住 56歳
大井町の防災請負人
○…豪雨・土砂災害、地震などの各種災害対応等に知識や経験を生かす「地域防災マネージャー」として昨年4月に大井町に着任した。防災計画の作成や有事の際の自衛隊等との調整、各自治会での出前講座など防災のスペシャリストとして奔走する日々。「自衛隊で培ったものを生かして町民に貢献していきたい」と優しい眼差しの中に覚悟を覗かせる。
○…宮崎県出身。身体が弱い自分を変えようと高校卒業後に陸上自衛隊入り、厳しい訓練に耐えることで心身を鍛えた。一方、自衛隊では昇進試験の機会は平等に与えられるため「消灯後でも唯一明かりがついていたトイレで勉強していた」と振り返る。「エリートではなく、たたき上げの幹部である自分の背中を見ている部下がいる」という思いで努力を続けてきた。阪神淡路大震災や東日本大震災が発生した際に災害派遣されたほか、在コスタリカ日本大使館で領事を務めるなど重責を果たしてきた。
○…定年退職後の道を模索していたところ地域防災マネージャーの話があり、単身赴任。ゆかりも無い場所であるものの「身も心も大井町の一員になりたい」と休日には町内の位置関係や道路の作りを把握するためにウォーキングしたり、防災上のリスクがある場所の現地調査に赴いたりしている。「散歩中に見知らぬ人から挨拶してもらえるなんて、町民の温かさを感じます」と笑みをこぼす。
○…昨年度は大井町地域防災計画の改訂に携わった。初めての仕事で苦労も多かったという。「関東大震災以降、比較的災害の少なかった」大井町だからこそ町民・役場として防災について考え直す必要があると考えている。「今後も防災で町民の笑顔を守っていきたい」
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