南足柄市をＰＲするため「正午のチャイムに『金太郎』メロディーの使用を」という市議会での一般質問を受け、市が市民アンケートを実施した結果がこのほど発表され、現状のままがよいという意見多数で、チャイム変更の見送りが決まった。

　市の防災行政無線は、試験放送の実施と合わせて時刻を知らせるため、正午のチャイムと夕方の「ゆうやけこやけ」を流している。

　こうした中、９月の一般質問で近隣の町でも特色のある音楽を流してＰＲにつなげていることから「金太郎のふるさとの南足柄市なので、観光面のことも考えて昼のチャイムを金太郎に変えたらどうか」という質問があった。これに対し、市は「改めてまた市民の皆様のご意見を広くお聞きして検討したい」などと答弁していた。

　市はその後、10月10日から11月９日までの期間で市民を対象にしたアンケートを実施。回答は７６０件寄せられた。

　質問は「正午をお知らせするチャイムを『金太郎』のメロディーに変更することについて」。これについて、「変更したほうがよい」とした人は３１３件（41・２％）、「どちらでもよい」とした人が１１４件（15・０％）、「変更せず、現状のままがよい」とした人が３３３件（43・８％）で、アンケートでは20件という僅差で現状のままが多数だった。また、現状のままがよいとした人に対し、続いて質問したところ「金太郎のメロディーは流さない」とした人が２７１件（81・４％）、「別の時刻に流すことも一つの方法」とした人が62件（18・６％）だった。

　これを受けて市は「現時点では、金太郎メロディーへの変更を実施しないことを決めた」と話している。質問した臼井忠欣議員は「質問の趣旨は、市が移住定住や観光面を強化している中で、たとえ小さなところからでも市のアピールにつなげたい、つなげられないかという思いです。今回の結果は受け止めています」と話した。