丹沢蒸留所が山北町中川の箒スギそばに7月下旬にオープンする。山北の地下水で造られたウイスキーが製造され、一部は山北でも販売される。
蒸留所を稼働させたのは惣菜を中心に取り扱う食品会社「(株)DELIもっと」(東京都大田区)。現在は、PB(プライベートブランド)ウイスキー『信玄』を山梨の会社に製造委託し、年間2万8千本(700ミリリットル)を中国を中心に出荷している。
同社は念願であった「自社のウイスキーを出荷したい」と、2018年から蒸留所の建設地を探し、翌年に山北町に場所(中川822)を見つけた。今年7月から蒸留所を稼働させることになった。水は地下水から汲み上げる。
ウイスキー部門責任者の橋口守取締役は「山北は水、気温、湿度などウイスキー造りに適しています。オープンにあたり地元の方々に多大な協力をいただき感謝しています」と話す。
貯蔵庫を備えた新蒸留所は最大、年間10万本(700ミリリットル)の製造が可能。当面は原酒を仕入れ、山北の水に適したPBウイスキーを製造していくが、3年後を目途に原料の大麦から仕込んだものも製造する計画だ。完成したウイスキーのほとんどが、海外への出荷となるが、一部は地元でも販売していく予定。藤井和宏工場長は「山北発のウイスキーとして早く定着させ、地元にも愛される製品にしていきたい」と話した。
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