県政報告 傾聴と対話を大切に 神奈川県議会議員 杉本とおる
身体に堪える暑さが続いています。熱中症には、エアコンの適切な利用、こまめな水分補給などの対策が肝心とされています。また、県内自治体でも、外出時や、涼しい環境を確保できない場合の避難所としてクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)等が設置されていますので積極的に利用してください。
さて、神奈川県議会では、6月13日から7月9日まで第2回定例会が開かれました。物価高騰対策などを柱とする122億2600万円の一般会計補正予算案などが可決されました。今年度の具体的な事業について、足柄上地域に関わる内容を中心に見ていきたいと思います。
災害時の体制強化
まず防災関連です。能登半島地震では、救助や支援物資の輸送で防災ヘリが大きな力を発揮しました。県でも、迅速かつ的確な情報収集と災害時機動力の確保は重要な課題です。そこで赤外線カメラを搭載したドローンを導入するほか、防災ヘリコプターの導入を検討して参ります。このほか、プライバシー確保という面でも各地で活用が広がっている避難所用テントの備蓄も強化します。
物価高騰への対策
長引く物価高騰は県民の暮らしに暗い影を落としています。まずは、これが賃金上昇につながっていく取り組みを進めなければなりません。LPガス料金の高騰、農林水産業者の燃料費等の負担増、製造業・倉庫業、商業施設やオフィスビルに入居する事業者の電気代高騰、中小企業等の資金繰り、中小貨物運送事業者の燃料価格高騰などについて支援します。
免許更新手続き
行政サービスのデジタル化の中で、暮らしに身近なところでは、運転免許更新手数料等について、窓口キャッシュレス決済を導入します。また、今後の運転免許とマイナンバーカードの一体化に向けた取り組みを進めてまいります。
県西地域では
次に県西地域と関わりの深い取り組みについてみていきたいと思います。
まず、変わらない課題として人口問題があります。県西地域への移住・定住促進のため、案内等に対応する相談員を設置するとともに、周遊促進のために市町をまたぐツアーの展開、魅力発信動画の製作を行い、県西地域へ向かう人の流れを作ります。
県西地域の中核的総合病院である県立足柄上病院。現在、施設老朽化に伴い、新病棟の建設と改修工事が進んでいます。工事は順調に推移しており、早期に「感染症医療」、「災害医療」、「回復期医療」、「救急医療」の4つの機能を強化する医療提供体制を作ってまいります。
農業の高齢化や人手不足は全国的な課題です。農地集積を推進し、農業経営の規模拡大、農地利用の効率化を図るため、荒廃農地の復旧を行います。
市町村の行う森林整備等備等を支援するため森林環境譲与税を活用。人材・技術支援、森林情報の調査分析を一元元管理するシステムの運用、森林基盤情報の整備、ナラ枯れ被害木等の調査、広葉樹材の活用支援等を行います。
このほか、▽都市計画道路金子開成和田河原線の国道255号線までの延伸▽県道77号(平塚・松田線)の中井町井ノ口小学校付近の歩道整備▽酒匂川総合土砂管理プランに基づく河床掘削▽文明用水の長寿命化対策工事▽山地災害を防ぐため危険地区の保全と林道整備なども進んでいます。
議員は住民の代表者ですから、県政課題を考える上で、この地域で暮らす皆さまの声を聴き、思いを知ることが欠かせません。引き続き傾聴と対話を大切に、力を尽くして参ります。
|
|
|
|
|
|