任期満了に伴い9月3日に告示され、8日に投開票予定だった「大井町議会議員選挙」。3日、議員定数13に対し立候補届出者が13人だったため無投票が決まった。大井町議選で無投票となるのは、2004年以来20年ぶりのこと。
大井町議選は、7月24日に行われた事前説明会の出席が13陣営で、告示前から無投票の可能性が持ち上がっていた。
今回の選挙で当選5回と現職で最多当選となる牧野一仁氏は一度は引退を決めていたが、無投票の可能性が高いことから、選挙の実施を望み8月に出馬を決意した。結果に対し、「全国的に地方議員不足が叫ばれる中、大井町では一昨年12月の補選に続き、選挙が行なわれず、素直に万歳という気持ちにはなれません」とコメント。また、唯一の新人として立候補した笠井裕太氏は「選挙が行なわれず、自分の思いを町民に聞いてもらえる機会がなく残念。決まったからには、町民のために頑張っていきたい」と話した。
町民たちの声
今回の結果を受け、町民に話を聞くと、「普段なかなか耳にすることのできない議員の考えや普段の活動など、議員としての資質があるかどうかを判断する機会がなくなったのは残念に思う」(40代男性/金子)、「議員にとっても、有権者にとっても、選挙が行なわれないということはマイナスといえるのでは」(50代/上大井)、「町の活性化のためには選挙は必要だと思います。無投票は残念でならない」(80代女性/上大井)など、選挙戦による政策論争を期待する声が多く聞かれた。
現10、元2、新1
当選者は次の通り(敬称略、届出順)。▽鈴木武夫(元・71・無所属)▽重田有紀(現・46・無所属)▽鈴木磯美(現・68・無所属)▽和田紀昭(現・48・無所属)▽黒岩陣太郎(現・44・無所属)▽山崎真弘(現・57・無所属)▽岡田幸二(現・66・無所属)▽牧野一仁(現・78・無所属)▽伊藤奈穗子(現・57・公明)▽清水亜樹(現・52・無所属)▽大石舞(現・39・共産)▽笠井裕太(新・40・国民民主)▽諸星光浩(元・63・無所属)
周辺自治体は
大井町議選で過去無投票だったのは1980年、88年、96年、2004年の4回。また、近隣市町の議会議員選挙では、南足柄市は1987年の1回、松田町は1967年、91年、2011年、19年の4回、開成町は1971年、79年の2回、山北町は1991年、2015年の2回となっている。
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