2024年秋の叙勲「瑞宝単光章」を受章した 桜井 正春さん 開成町中之名在住 71歳
地域のまとまりで防災を
○…32年間の開成町消防団員としての活動が認められ、秋の叙勲において「瑞宝単光章」を受章した。2024年秋の同章は、県内で14人、足柄上地域では唯一の受章となった。11月13日の伝達式では皇居で天皇陛下に拝謁した。「こうした章をいただけるのは大変光栄なことです。まして、陛下に拝謁できるなんて喜びです」
○…1987年に、当時の自治会長に勧められ入団した。「当初は1年間の約束だった」と笑うが、一つのことに集中する性分からか、気づけば団の中心に。2015年から4年間は消防団長も務めた。地域の見守りや点検活動、防災に対する普及活動のほか、実際の火災現場で消火活動にもあたってきた。「30年位前になりますか、放火が相次いだ時期がありました。毎日出動することになり大変でしたね」と振り返る。
○…南足柄市生まれ。結婚と同時に開成町に移った。定年までは富士フイルムに勤務した。現在は妻と娘、高1と中1の孫の5人暮らしで、趣味の日曜大工に精をだす日々を過ごしている。「身の周りのものはたいてい自分で作っています」と誇らしげに話すように、自宅庭のフェンスや階段、実家の畑にある小屋なども全て手作りだという。
○…団退団後も、OBで構成する「開成町消防友の会」に在籍。「今でも町を歩いていると、『この家の防災への備えは大丈夫なのか』と、ふと見てしまいます」と話す。開成町消防団も団員不足に悩まされ、定数の108人に対し、1割程度少ないのが現状だ。「防災は地域の団結がとても大切です。開成町は住民のまとまりがあり、防災意識が高いので、若い人もこの良い風土を引き継いでもらいたいですね」と力強く話した。
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