開成ジュニアアンサンブル“ブルーバーズ”代表 本澤(ほんざわ )尚之( なおゆき)さん 開成町在住 42歳
未来へ続く音楽文化を
○…開成町の小学生によるジュニア・ジャズ・オーケストラ「開成ジュニアアンサンブル・ブルーバーズ」代表。2011年の結成から2年。3月17日に初の単独ジャズコンサートを開催する。「内輪で楽しむのではなく、幅広い世代が楽しめるコンサートにしたい。卒団する6年生の集大成として、成長ぶりを披露できれば。子ども達にはぜひ大人になっても楽器を続けて、この地域の音楽文化を盛り上げてほしい」。温和な表情で将来へ想いを馳せた。
〇…栃木県出身。中学では吹奏楽部、高校ではバンド活動に熱中した。大学の吹奏楽部で「楽譜をアレンジする楽しさ」に目覚め、工学部で同級生がメーカーなどに就職していく中、音楽の道を志し留学を決意した。「トラックの運転手などをやりながら必死で学費を貯めました」。2年後に渡米し、バークリー音楽大学でジャズの理論を学んだ。卒業後は楽譜をパート分けする仕事等を経て、現在は吹奏楽の楽譜等を出版する会社に勤務する編曲家(アレンジャー)に。「時間はかかったが、ようやくやりたいことをやれるようになりました」と満足げな笑みを浮かべる。
〇…開成ジュニア〜の設立は開成南小の開校がきっかけ。「施設の一般開放を活用し、長女のように音楽が好きな子達が仲間と一緒に打ち込めるものを地域に作りたい」と決断した。現在メンバーは23人。「元々楽器をやっている子もいれば初めての子もいる。楽器の修得には時間がかかるが、この年齢は吸収が早く、心身の成長にあわせて上達していく姿が見られます」。
〇…ピアノ講師の妻と長女、次女の4人家族。今回のコンサートには全員が参加する。10年前から珍しい野草の撮影が趣味。カメラ片手に山や島へ出かける。「その場所に行かなければ出会えない所が魅力。氷河期からあるものなど、まさにロマン。家族は全く興味が無いようですが…」と苦笑い。優しい父親の瞳の奥に少年の輝きが瞬いていた。
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