JR・小田急直通特急「あさぎり」として活躍した371系電車が、30日に松田駅から浜松駅へ向かう運転を最後に姿を消す。
371系は沼津―新宿間を相互直通運転させるために開発されたJR東海初の特急形電車。2階建て車両を備える点や白と青のカラーリングが100系新幹線に似ていることから「在来線の新幹線」と呼ばれ親しまれた。1991年から運用を始め、2012年に後継車両に役目を譲ってからも、JR東海のイベント臨時列車として利用されていた。
今年12月1日に御殿場線が80周年を迎えることからイベントの記念列車に選ばれ、11月22日から30日までの5日間、浜松―松田間を1日1往復で運行することになった。松田駅には午前10時39分着、午後5時6分発最終日の30日には松田駅で「ラストラン出発式」が行われる。
7月から松田駅の駅長を務める牧田健治駅長(56)は、かつて371系の運転士だった。「独特の形状から、本当に多くのお客様に愛された車両だった。縁あって駅長としてその最後に立ち会うことになり、寂しくもあるがこれまでの感謝をこめて送り出したい」と万感の思いを語った。
鉄道ファンも集結
371系の最後に立ち会おうと、イベント初日から多くの鉄道ファンが松田駅や線路沿いを訪れている。
海老名市の会社員・宮田直之さん(48)は、371系を撮り続けてきたファンの1人。2年前には撮影仲間と山北町で371系をテーマにした写真展を開いたこともある。「撮り納めに」と訪れた24日には、朝7時からロケハンを行い選んだベストポジションでカメラを構えた。「乗って良し、撮って良し。ここまで追いかけた列車は他になかった。ありがとうと伝えたい」
371系は引退後、他の鉄道会社に譲渡する方向で検討が進められている。
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