県議選南足柄市選挙区で初当選した 瀬戸 良雄さん 南足柄市千津島在住 67歳
遅咲きの苦労人
○…若葉芽吹く4月19日、花紀行で知られる千津島に、酔芙蓉ならぬ”牡丹”の大輪が咲いた。主戦場となる県庁はおよそ70Km先。通い慣れた道を今度は県議会議員として通う。市議からの鞍替えで臨んだ4年前の県議選で落選したあと、片付けをする女性支持者がこぼした「悔しい」という言葉に心が動いた。半年後に再挑戦を決意。「絶対に勝つ」その信念で浪人の3年半を過ごし、出直しを図った。
○…福島県須賀川市に生まれ、会社勤めの家庭で育った。戦後生まれの団塊世代。兄3人と妹1人がいる。5歳で国分寺市に引っ越し、少年時代は小平市の子どもと陣取り合戦に興じた。「勉強は嫌いでしたが歴史には興味があった。東大で考古学を学びたかったけど、そうはなりませんでしたね」と、来し方を振り返る。都立高校から早稲田大学へ進み政治経済を学びながら、週末になると母方の実家がある千津島へ通い、農作業を手伝った。
○…「公務員になれ」千津島の伯父に勧められ公務員上級試験を受けた。勤めた会社を辞めて県庁へ入ると、男児のなかった伯父夫婦の養子になり家を継いだ。公務員生活の32年間は大半が長洲県政。特命も多く異動は17回に及んだ。妻は山北町の名士で元町長の孫。万度顔を合わす政治家に触れるなかで政治を志すようになり、2007年に市議選へ出馬。初当選した。
○…のんびりで温厚そうに見える。そのせいか女性の支持者がめっぽう多い。「女性のパワーは本当に凄い。本当に有り難かった」と、選挙中もその実感をたびたび口にしていた。「興味のあることにはのめり込むタイプ」そう自己分析する。確かに、政策の話題になると口角泡飛ばしながら持論を展開する。それがいつまでも止まらない。「福祉と労働の分野以外は全て県で経験した。市議も落選も経験した。あとはやるだけ」67歳、遅咲きの県議が4月30日に始動した。
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