山北町の湯川裕司町長は14日の町議会定例会で、閉鎖した玄倉地区の公共施設を「直営で運営する考えはない」との考えを示した。町が「ユーシンブルー」を商標登録申請するなか、利活用を求める声が議会からあがった。
丹沢湖の東湖畔にある玄倉地区はユーシン渓谷の玄関口としてハイカーが急増している。こうしたなか丹沢森林館や薬草園など町が閉鎖した周辺の旧公共施設や、2016年11月に県から無償譲渡を受けた旧丹沢湖ビジターセンターの利活用への期待が高まっている。
一方で、いずれも未使用の状態が続いているため当初の機能を回復した再開は困難な状況で、施設の老朽化による景観や環境への影響が懸念されている。
玄倉バス停から林道を6キロほど歩くと、県企業庁玄倉第二発電所のダムがせき止めた玄倉川の水がエメラルドグリーンに映る「ユーシンブルー」があり、町は今年度「ユーシンブルー」の商標登録を申請した。さらに4キロほど先には県が管理運営団体を公募して再開を目指す旧県営宿泊施設「ユーシンロッジ」もある。
玄倉バス停付近の丹沢森林館は現在、駐車場を無料開放しユーシン渓谷へ向かうハイカーらに無料開放している。こうしたなか町議会の一般質問で藤原浩町議が既存施設の利活用と今後の展望をただした。
補足答弁に立った山崎副町長は「希望的観測」と前置きした上で「ユーシンロッジを管理する団体が指定管理者として(既存施設を)一緒に受けてもらう可能性もある。観光案内や駐車場の運営もやってもらえるといい」と述べ、ロッジ再開を利活用の契機とする考えを示した。ロッジ再開では県が指定管理者を選定したが交渉が難航。再公募に向けて県が募集条件の再調整を進めている。
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