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足柄版 公開:2018年6月9日 エリアトップへ

南足柄市シルバー人材センター “三方よし”の一時保育 開始から15年「ばーば倶楽部」

社会

公開:2018年6月9日

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こどもと遊ぶシルバー会員の清水さん(中央奥)と高橋さん(右手前)、保育士の吉田さん(中央左) =おかもと福祉館
こどもと遊ぶシルバー会員の清水さん(中央奥)と高橋さん(右手前)、保育士の吉田さん(中央左) =おかもと福祉館

手軽さと「じーじ・ばーば体験」が人気

 現役世代の親子と保育士、地域のお年寄りがそれぞれ満足する「三方よし」の一時保育サービスが南足柄市にある。市が南足柄市シルバー人材センター(杉山享三理事長、以下・シルバー)に委託する「ばーば倶楽部」が今年の夏に事業開始から15年を迎える。



 「私は今年5月に登録した新参者ですが、皆さん生き生きと子どもと接しエネルギーをもらっています」―。5月下旬にそんな一通のメールが編集室に届いた。南足柄市岩原の、おかもと福祉館でシルバーが市の委託を受けて運営する「ばーば倶楽部」に新入会した会員からの便りだった。

 シルバーによると、この事業の始まりは2003年夏。当時の市内には待機児童の問題はなく、むしろ「専業主婦にとっての息抜きの場になれば」と、同市弘西寺にある弘済寺(玉野真永住職)の境内でスタートした。

 当時、シルバーの事務長だった玉野真永住職は「会員さんが活躍できる事業を立ち上げたいと考えたのが始まり。いいタイミングで国の補助金も活用できた」と当時を振り返る。

 登録制の「ばーば倶楽部」には現在1148人の利用会員がいる。シルバー会員は29人で、子どもの予約2人につき会員1人が「遊び相手」として2〜3時間出動し、保育士2人が常駐する手厚さが特長。17年は1日平均4・1人が利用し3・7人の会員が出動した。

 10年以上にわたり会員としいて活動する清水進治さん(76)と高橋享英さん(78)は「子どもたちと遊ぶ時間は生きがいそのもの。健康でいるうちはずっと続けたい」と話す。時給に換算すると最低賃金を大幅に下回る有償ボランティアだが「お金より生きがい」という。

 昨年10月に幼稚園のママ友から聞き利用を始めた主婦の小郷喜代実さん(38)は「3人目を妊娠してから健診のたびに利用している。子どもたちもお年寄りと触れ合う経験ができて嬉しそう」といい、保育士の吉田聖水さん(59)は「シルバーさんが保育士と子どもの間に入ってくださるのでゆとりがもてる」という。

 平日のみの予約制。1〜2歳1時間500円、3歳〜小学3年生同400円。問い合わせはばーば倶楽部【電話】0465・73・2960へ。

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