南足柄市の障害者支援施設「社会福祉法人県西福祉会」が12年間に渡り、施設利用者と共に行っている「福祉講演会」の聴講者が累計1万人を突破した。達成日の2月10日は、平塚市の高浜高校の出張講演で生徒240人を対象に講演を行った。
同会は、2008年から施設利用者と共にこれまでの経験や、日々の体験談などを話すことで「障害者や障害福祉の認知度を広め、理解を高めてもらうと共に、利用者自身が目標を持ち、チャレンジ精神の向上につなげよう」と活動してきた。これまで12年の講演で19人の施設利用者が中学、高校、大学生などを対象に講演を重ね、福祉事務所や一般企業の職員研修などの講師を任されたこともある。
2月17日には、施設を訪れた藤沢市鵠沼地区社会福祉協議会のメンバーに前田剛さんが講演。追突事故で障害を負った前田さんは「リハビリで奇跡が起きた。絵が描けて、平行棒にも立てるようになった」と成果を口に。また、今後の夢は「息子と浴びるほど酒が飲みたい。あとは孫の顔が見たい」と時折、涙を浮かべ言葉に力を込めていた。
同会の柴田和生法人事務局長は「地道に続けてきた講演活動は障害者福祉を理解してもらうだけではなく障害者であっても社会の一員であり、社会で役割を得ることにつながる活動。障害があっても分け隔てなく地域で暮らせる社会を目指して施設利用者と共に取り組んでいきたい。興味のある人はお声掛け頂けるとありがたい」と話した。
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