保護司として長年更生活動に努め、このほど藍綬褒章を受章した 阿部 玲子さん 開成町在住 75歳
更生・社会復帰の支えに
○…保護司として活動を始めて、今年で21年目を迎えた。これまでに更生にかかわってきた人数は30人以上。長年の更生保護の功績から、今春には藍綬褒章も受章した。「多くの助けがなければ成し遂げられなかったこと。皆さんを代表して頂いたに過ぎません。本当に感謝しています」と目を細める。過去には足柄上地区保護司会の会長も務めている。
○…罪を犯し保護観察処分を受けるなどした多くの対象者と接してきたが「活動する中で怖いと思ったことは一度もありません」と振り返る。それまでの生い立ちを聞くなどした上で、立ち直ろうとする人には、恐怖よりも愛情といった気持ちが湧くことも少なくないという。今も年賀状等で近況報告を受けることがあり「頑張っている様子が分かることはうれしい」と笑顔を見せる。
○…福島県出身。父親の仕事の都合で、物心ついた頃から中学校までを北海道で過ごした。土地柄、ウインタースポーツが盛んで「スキー、スケートは今でも得意なんですよ」とにこやか。同3年生の時に都内に転校。結婚を機に、開成町に移り住んだ。息子2人が結婚するなどして親元を離れた頃、会のメンバーから誘いを受け、自身も保護司として活動することになった。
○…「手作業好き」を生かし、50年近くかけて手入れをしてきた家の庭にはバラやツツジ、ハナミズキなど四季折々の植物がずらり。「庭を眺めながらお茶飲むのが至福の時なんです」と声が弾む。保護司の定年とされる76歳まで、残された時間はわずか。「地域の安心・安全のために活動する保護司が今は40人ほどいる。対象者に専念できる今、自分もギリギリまで責務を全うしていきたい」と今日も活動にいそしむ。
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